70:4
わが国の、社会保障給付額のうち、高齢者向けと児童・家庭向けの給付総額の比率です。
総額99.8兆円の社会保証給付総額(H21年度)。その内訳は、
- 高齢者関係給付費 68.6兆円(68.7%)
- 老人医療以外の医療費 19.9兆円(19.9%)
- 児童・家族関係給付費 3.8兆円(3.8%)
- その他 7.5兆円(7.5%)
データの出所はこちら。
http://www.ipss.go.jp/ss-cost/j/kyuhuhi-h21/kyuuhu_h21.asp
この傾向は、多少の変動はあれど、ずっと変わっていません。さらに、これとは別に文教予算も先進国の中でも最低水準。
こんなことで、次の時代を支える子供たちの未来が開けるのでしょうか?そして高齢者福祉を支える若者の理解を得られるのでしょうか?
子ども手当をばらまきと批判するのは簡単です。
が、同時に、この高齢者に偏りすぎた社会保障のあり方にも切り込んでいかないと、と思います。
なんでこんなことになるのか?は、高齢者の政治的パワーによる部分も大きい、と考えることもできます。ただでさえ人口ボリュームは高齢者が多い、その上、高齢者のほうが投票率が高い。そりゃ、政治家のみなさんも、選挙で落ちたら「ただの人」ですから、票になる高齢者の言うこと聞きますよね。
若者が投票に行かないのももちろん問題ですが(それで意見が通らないのは自業自得)、一方で人口構成の偏りをなくすためにも18歳参政権を実現するのも喫緊の課題と思います。
とはいえ、それを待っていても時間がかかるので、地域の課題に関しては、大人だけで決めるのではなく、これからを担う世代に、たとえば正式な審議会委員として参加してもらうことも大事だと思います。
こんな施設を作ろう!
こんな素晴らしい効果がある!
だけどこれだけの負担もあるよ!
それをきちんと伝えずに、夢のような話だけを聞かせていたら、それはもはや詐欺です。
未来を担う子供たちへの大人の責任、権利ばかりを主張するのではなく、きちんと「説明責任」を果たさないと、と思います。
| 固定リンク
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- ペットボトルはマイクロプラスチック化しない?(2020.11.23)
- プラごみ問題とアメリカ大統領選挙(2020.11.05)
- なぜ、環境対策に否定的意見"も"多いのか(2020.08.18)
- ポイ捨てだけが悪いのか?(2020.07.31)
- 若者回復率(2020.07.30)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
いや「70歳以上は選挙権ナシ」までいかなアカンと思うね。
大震災や原発事故の後でもメチャクチャな政治は代わらず、選挙でも何も変わらないのを目の当たりにしてきて、憤慨して考えた結果出てきた答えがソレでした。
これから先の未来を決めることになる選挙なのに、選挙母数で高齢者が圧倒的に比率高いっておかしいもん
何で70代?と聞かれると別に意味のある数字じゃないので、60でも65でもいいのかもしらんが、とにかくある程度の年齢いったら政治は次の世代にバトンタッチして欲しいもんです。
孔子の言葉かなんかになかったっけ?
歳行ったら、若者に道を譲る、、、てきな言葉
ま、こんな案、自分の利権は絶対守る政治家&官僚たちの中で絶対通るわけないよな(笑)
いや、でも冗談抜きで、今を変えたいとは思うねマジで。
投稿: みきちゃん | 2011年12月16日 (金) 17時47分
みきちゃん
確かに、世代間の一票の格差、という視点があってもいいね。
よく、18歳選挙権というときに、その年齢では、ものごとの判断が出来ない、なんてことをいう人がいるけど、じゃあ認知症のじい様ばあ様はどうなんだ?と思います。でも、それは認められた権利なんだそうで。
とりあえず、若者、もっと怒ろうや、としみじみ思います。原発問題もそやけど、ほんと、目先の議論ばっかり。。。
投稿: harada | 2011年12月20日 (火) 10時27分