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2011年4月 8日 (金)

1300人で海岸清掃!

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4月6日~7日と、大商大では新入生オリエンテーション合宿ということで福井県を訪ねました。新入生1200人、教職員100人、合計1300人が27台(!)のバスに分乗しての大旅行。その中で、初日は座禅体験を行なったり、海岸清掃ボランティアを行なったりしてきました。

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海岸清掃を行ったのは、福井県坂井市の浜地海岸。三国港のすぐ隣の、綺麗な海水浴場です。ところがこの海岸にも、冬から春にかけて大量のごみが漂着しています。

この風景を見て、「な~んだ、大したことないやん」と思う人もいるかもしれませんが、それはこの海岸が普段から地域のみなさんによって、清掃活動が行われているから。逆に、それでもこんなにたくさんのゴミが流れ着いていることが大きな問題です。

近頃はすっかり漂着ごみの専門家になった私としては、「清掃ボランティア」が、ある意味ツアーになっていることに大きな驚きを感じたりもしつつ、学生のみなさんと一緒に清掃活動に励んできたのでした(でもほんとは、いつもの本格的な恰好で、岩場に行きたかったのですがそこは自粛、笑)

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前の予定が遅れたこともあり、約600mの砂浜を、30分だけの清掃活動でした。

しかしまあ、アレですねえ。人海戦術は偉大というか。1300人もいると、あっという間にゴミが無くなります(いや、ぱっと見の話ですが)。

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パッと見たところは、というのは、こういうことです。

岩の陰や、草の中には、こんな風に粉々になったプラスチックごみが多数。これを全部回収するなんて、現実的にはもう無理です。

「微細プラごみ」などという言い方をしているのですが、こうしたゴミはいつまでも海中を漂い、海鳥や魚が誤飲してしまったり、という問題もあります。私の研究テーマの一つは、そうした多くのゴミは川から海へと流れ出ているのですが、そのうち川の漂着ごみの実態はどうなんだ、ということをモニタリング(監視)する手法の開発です。

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海岸漂着ごみ、と聞くと、中国や韓国からたくさん流れ着く、というイメージを持たれている方もまだまだ多いと思います。一昨年に成立した海ごみの対策を進める、いわゆる「海岸漂着物対策法」の議論の過程においても「なんで中韓のゴミを、日本の税金で処理しないといけないのか」という声があったのも事実です。

上の写真でも「生わさび」のチューブが見えますね(笑)

これまでNGOや研究者、行政が進めてきた調査では、日本全体の海岸漂着ごみの80%ほどは国内のもの、そしてその多くは陸域由来、すなわち川を通じて陸から海に流れ出したものであることがわかってきました。

こうした漂着ごみの実態や、流出経路を明らかにすることで、その抑制につなげたいなあ、というのが私の最近のもっぱらの関心です。

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短い時間ではありましたが、学生たちも頑張ってくれました(念のため、肖像権の確認済み、笑)

こういう現実に起こっている社会問題に目を向けてもらって、何かを感じてくれればいいな、と思います。

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最後に地元の区長さんからお礼のご挨拶をいただきました。「ぜひ夏には海水浴に来てください!」とも。こちらこそ、お世話になりありがとうございます。

さて、夏のゼミ合宿で行こうか、とスタッフとして参加してくれていた上回生のゼミ生とも盛り上がりました。

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最後に綺麗になった海岸をパチリ。少しでも地元のみなさんの負担を軽くすることに貢献できたのであれば幸いです。

青空と、蒼い海。キレイな風景をいつまでも伝えていきたいものですね。

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大学の話」カテゴリの記事

コメント

お疲れさまでした!&ありがとうございました~!

かつては、ナホトカ号重油流出事故で油まみれになった浜です。
学生諸君の力は素晴らしく、日本の将来が頼もしく感じてきます。


確か、坐禅体験もされていますよね。
地元新聞にも掲載されていて「さださんの大学だ~!」って思いました。
坐禅会場から、私の職場が見えるんですよ~。
近くに来ていたようで、お会いしたかったです(笑)

投稿: Takeuchi | 2011年4月 9日 (土) 23時06分

>takeuchiさん
今日、ピザパーティーで一緒だった方は三国のご出身で、浜地海岸のことを話すと「懐かしぃ~」とおっしゃっていました。

挨拶をされた区長さんもナホトカ号のことをお話しされていました。京都でも、あの事故以来、ボランティアによる海岸清掃が盛んになりました。

しかし、座禅、人工芝マット?の上ではちと辛かったです。願わくば永平寺でやりたいもんですが、さすがに1300人は無理でしょうねえ(笑)

投稿: harada | 2011年4月10日 (日) 18時37分

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