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2010年12月19日 (日)

今夜は鹿カツ!(そしてちょっとマジメなお話)

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今夜の夕食は、鹿カツ!いや~、実に美味しかった!

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先日、鹿刺しを紹介しましたが、今夜は同じモモ肉を使って鹿カツを作ってみました。お肉は普段は船頭さんで、夏は川漁師さんでもあり、船大工さんでもあり、そして冬は漁師さんでもある、というまるでスーパーマンのような知り合いに分けていただきました。ちなみに、私と同年代なんですが。。。

さて、最初にまず、モモ肉の1センチ弱に切り、まずは塩コショウで下味をつけます。ちなみに2人分で250gほど。部位によっては、包丁の背中で軽くたたく必要があるかもしれませんが、このお肉はお刺身でもいただけるほど柔らかいので、あえてたたかずに。

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小麦粉と卵、パン粉と、普通のとんかつのように衣をつけて、油で揚げます。ごくごく、普通に揚げるだけ。あまり揚げすぎず、最後は余熱で火を通すようにするのがコツといえばコツでしょうか。ま、何も難しいことはありません。

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で、鹿カツ定食出来あがり~!

ちなみに、ご飯のお米は近所(徒歩30秒、笑)、お味噌汁の具の白菜と薬味の九条ネギは自家製、お味噌も亀岡・馬路町のお百姓さんのグループが、おひたしのホウレンソウは祖母が作ったもの。カツに添えているキャベツは自分で作ったものですし、同じく水菜は近所のスーパーで買った京都・伊根産、ポテトサラダのジャガイモは北海道の親せきからいただいたもの、人参はすぐ近所のもので、とやけにフードマイレージ低し。そうそう、自家製のお漬物の壬生菜も近所のお百姓さんから買ったもの。

生産者不明なのは、おひたしの上の鰹節と、きゅうりと、ポテトサラダのハム(と、加えるならカツにまぶした小麦粉とパン粉の小麦、醤油とマヨネーズとソースの原料、笑)くらい。安心、安全、そして何より低コスト!そうしう、鹿肉は脂肪も少なく、低カロリーでもあるんですよ。

もちろんお味は最高!北海道のエゾシカと違って、京都で獲れるニホンジカは脂肪分が比較的少ないので、カツのように油を「吸う」お料理に向いているといわれます。(もちろん、部位や狩猟時期によってはステーキも美味しいですよ)

で、ちょっとマジメな話を少し。今、京都の山ではかつてないほどに鹿が増えています。温暖化やオオカミの絶滅、狩猟者の減少など、その原因はひとつではありませんが、いずれにせよ、結果として森林の下層植物を鹿が食いつくし、表土の流出など、深刻な被害を引き起こしています。さらには山を下りてきた鹿が田んぼや畑の作物を食い荒らし、電車やクルマとの衝突も絶えません。先日も、私の畑のキャベツやホウレンソウも全部食べられてしまいましたし、5年前には車を運転していて、飛び出してきたシカにぶつかり、高額の修理費用がかかったこともありました。

鹿肉は「美味しくない」「金にならない」という価値観が地元ですら強く(ほんとは、美味しいし、フランス料理では高級食材だったりするのに)、結果、丁寧な解体がされずに処理され、品質の劣る鹿肉が流通してしまい、それを口にしてしまった人が「鹿肉はまずい、臭い」と言いふらしてしまう、そういう悪循環ともいうべき状況にあります。

きちんとした腕を持った猟師さんが、仕留めてすぐに、丁寧に処理されたものはいやな「臭い」などまったくありません。

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最近では、丹波でも地元の人々の中からもこうした状況を何とかしたい、といろいろなプロジェクトが始まっています。たとえば、上のレシピ集も非常に面白く、わかりやすく書かれています。ちなみにネットでもご覧になれます。

以前に読んだ面白い本も一冊紹介しておきます。京大を卒業して、プロの猟師さんになった人の本ですが、これまた面白い、そしておいしそう(笑)

ちなみに鹿肉を分けていただいた猟師さんも、「いっぺん会ってみたいわ~」とおっしゃていました。

遠い海のマグロやタコを絶滅寸前になるまで獲ったり、外国からまでエサを輸入して牛や豚を育てて、しかも農家の経営が成り立たないくらいに安く買い叩く。

その一方で、ほんの少し前まで大事なタンパク源だった川魚は激減し、山では鹿が異常繁殖、何かおかしいと私は思うのですが・・・。

でもまあ、そんな難しい話は別にしても、近くに安くて美味しいものがあるんだから、もっとそれに目を向けたらいいのにな~、と思います。

さて、もう1切れ残っている鹿肉は、どうして食べようかな?

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