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2010年12月 8日 (水)

篠大根

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明日、12月9日と10日は「鳴滝の大根炊き」として知られる、京都・了徳寺の大根炊きが行われます。大根炊き、といえば、千本釈迦堂も有名ですが、こちらの了徳寺の大根炊きでは、私の住んでいる亀岡市篠町の「篠大根」が使われます。

先週末、12月3日の夜にNHKの「ラジオ深夜便」に出演したときにも、放送の中で紹介しましたが、この篠大根、今ではすっかり生産量も減ってしまって、ネットで調べてみると「幻の篠大根」などといわれているようです。

でも、特に「篠大根」という品種があるかというとそういうわけでもなく、むしろ土壌の果たす役割が大きいそうです。

最近では、千枚漬けなどでおなじみのより市場価値の高い聖護院かぶの生産が増え、篠大根の生産量は大きく減ってしまいました。でも、大根炊きやおでんに入れると、ほかの大根とははっきりと違う味は、やっぱり魅力です。

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幸い、なんだかんだといっても私の家の周囲では、出荷用とはいかないまでも、お百姓さんが自分用に作られています。なので、おすそわけで頂戴したり、道端の無人販売所で安く手に入れることができます。今朝も散歩していると、近所で大根が売られていました。その値段、なんと「30円」!!

「幻」なんてネットでいわれているものが30円で手に入る幸せ。大根なんて当たり前すぎて、誰も気にしていませんが、これってすごいことですよね。

今、亀岡では宅地開発が進み、京の都の食卓を支えてきた長い歴史をもつ農地がどんどんつぶされています。京都縦貫道が名神高速とつながると、一層交通アクセスがよくなることから、工場誘致を、などという声も根強くあり、実際、農地を工場用地などに開発を前提にして市の計画も立てられています。

ですが、単に交通アクセスがよくなるだけでは、かつてのように企業が立地するような時代ではないはず。それよりも、たとえば関空まで2時間で行けるようになるわけですから、かつて日本一と称された篠大根を世界に売り込む、そんなことだってできるはず、と思うのですが・・・。

そのためにはもっともっと、篠大根を日本中の人に、そして世界中の人にまずは知ってもらいたい、と思っています。

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