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2010年7月22日 (木)

天然鰻を食して考えた

天然鰻を食して考えた

先日は、大学院の講義の打ち上げということでリレー講義を担当した講師のみなさんと食事に。

天然鰻を食して考えた

会場は大学近くの、いつもの円亭(烏丸今出川西入)。魚が美味しいお店で知られていますが、今回の私的ナンバー1は、伊勢の天然ウナギの蒲焼き。

天然ものならではの、しっかりした皮の食感がたまりません。

暑すぎる今年の夏、もうすぐ土用の丑の日ですが、ウナギは年々高くなる一方ですね。

養殖に欠かせないウナギの稚魚の漁獲量は、乱獲のせいで最盛期の10分の1になってしまったそうです。頼みの綱だったヨーロッパウナギもやはり激減し、EUは輸出を規制するようになり、ウナギの高騰に拍車をかけています。

近畿大学ではウナギの完全養殖に成功し、今はその技術が一般的な環境でも使えるように、と研究を進めておられます。そうなれば稚魚の乱獲も少しはましになるのかもしれませんね。

ただ、根本的な問題として、海と川を行き来するウナギやアユのような魚にとって、日本の川はあまりに棲みづらい環境になってしまったのではないでしょうか。

昔は、といってもほんの50年前まで、「雨のあとには用水路までウナギが上がってきて、それを捕ったもんだ」と、ベテランの保津川下りの船頭さんはおっしゃってました。アユなんて、川を下ってたら向こうから船の中に飛び込んできた、とも。

日本人の食、もう一度足元から見つめなおさないといけない時期に、本当にきていると思います。

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