最上川紀行 その5
最上川の河口一帯では、年中強い風が海から吹いてきます。それを利用しちゃおう、と、庄内平野のあちこちに巨大な風力発電施設が並んでいます。
でも、足元を見ると。。。
とんでもないゴミの量です。
中には海の向こうからやってきたゴミもいろいろと。
山側からは川のゴミが、海からは漂流するゴミが。一帯はとんでもない状態。
ですが、実は海岸に漂着するゴミのほとんど(60~80%)は陸域由来のゴミ、つまり国内の河川から流れ出たゴミだそうです。しかも、そういう問題に対する法整備は、実は日本はとっても遅れているそうです。
最上川の河口は、海流に乗ってゴミが大量に漂着し、それが強い風によって陸地にまで吹き飛ばされています。外国語が書かれたゴミは目立つから、中国や韓国はまったく。。。なんて話によくなりますが、実は先進国でもっともだらしないのは日本、よそのことをとやかく言う前に、自分がちゃんとしろよ!と砂丘は語っているようでした。
さて、昼からはナチュラル・ステップ鶴岡主催のスウェーデンからの視察の一行とのフィールドワークに合流しました。まずは庄内平野のいろいろな環境先進技術を見てまわるフィールドワークです。
まず訪れたのは、「悠々の杜温泉 アイアイひらた」みんなで温泉、ではなく、ここのお湯を沸かすシステムがすごいんです。
実は、地域の松のチップを使ったバイオマス燃料による湯沸し施設。最近は現地でも松枯れが問題になっていたのですが、だったらそれを燃料にしてしまおう、と。そして地域で消費して、資源の循環をめざそう、という取り組みの一環です。
。。。めっちゃ儲かってるらしいです、この取り組み。
とっても燃焼効率がいいそうですよ。温泉に入りたいな~とも思ってしまいましたが(笑)
で、お次は旧立川町の風力発電を紹介した施設。前日に列車の窓から見えていた風車群があった町です。職員さんが一生懸命説明してくださいました。感謝。
と、そこへスウェーデンからのゲスト、Stigが、「おれはもっと効率いい風車を考えたんだよ!」とその原理を説明。今、量産化に向けた実験をしているそうです。
次は産廃処理場。
といってもただの産廃処理場ではありません。先ほどのバイオマス燃料となる松のペレットを作っている工場です。枯れた松=ゴミ、だからその処理も「産業廃棄物処理」と、法制度上はなるそうです。これまた驚いたのが、フツーの民間企業が事業としてちゃんと利益を出していること。たいていは自治体が出資する第3セクター、いつの間にやら大赤字、というケースが多いわけですが、エネルギーの地産地消ビジネス、感心することしきりです。
ちなみに利益を出せている秘訣は、設備を中古機械でそろえたことだとか。かつて石油危機の際に「これからはバイオマスだ~!」と自治体が中心にいろいろ手がけたんだけども、中途半端に終わって、まだまだ使える設備がいっぱい眠っていたそうです。それを見つけてきて、工場にしてしまった。ちなみに、ここの工場機械の8割は中古、そのおかげで新品機械を導入するよりも8割も初期費用を下げることができたそうです。
そして最後に、東北公益文化大学の鶴岡キャンパスで、講演会。「『環境と経済が両立した、持続可能な産業・まちづくりとは?』~スウェーデンの持続可能な自治体(エココミューンに学ぶ」と題して、持続可能なスウェーデン協会理事のグンナル・ブルディーンさん(右から2人目)の講演でした。
単に環境面だけではない、地域社会として持続可能なシステムとはどのようなものか?非常に参考になるお話でした。もちろん、スウェーデンは日本よりも少し広い土地に、わずか900万人少々の人口。つまり日本よりも広い土地に大阪府より少し多い程度の人口しかないわけで、だからこそ色々な実験的な政策を積極的に導入することができる、という面もあるでしょう。
しかし、日本だって少子高齢化が進み、実際に人口は減り始めているわけです。となれば、いつまでたっても高度成長の頃のように、人口増をめざした政策を地方自治体は取るのではなく、どうすれば一人当たりの所得を高められるか、つまり生産性をどのようにして高められるのか、といったことに取り組まないといけないわけです。
一昔前にはスウェーデンは高福祉の国、というイメージがありましたが、その一方で現在では教育や環境、そしてITの先進国としても有名です。
これからの日本の地方政治のあり方に、大きなヒントを得た、そんな講演会でした。
。。。つづく
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