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2007年10月21日 (日)

島根・江津へ

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先週の木曜日、島根の江津へ出張に行ってきました。まずはひかりレールスターで新山口まで。何度乗っても快適な列車です。早朝の便なのに、出張のサラリーマンで満席、お互い、ご苦労様、といった感じ(笑)

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新山口からは特急「スーパーおき」に乗り換えです。でも別に「スーパー」っていらんやん、と。「おき」でいいのに。車両は新鋭ディーゼルカー187系。JR西日本が誇る振り子式ディーゼル特急です。高出力エンジンと曲線通過性能の高さで、これまでの列車よりも急カーブを20km/hほど速く通過できるため、山陰地区の高速化に大きく貢献。・・・とはいえ、特急といってもたったの2両編成、車内販売も一部区間だけ。なんか、特急という感じがしません。かつての山陰を代表する特急といえば大阪~博多を結んでいた「まつかぜ」。食堂車・グリーン車つき13両編成、なんて名特急と比べるのが酷でしょうか。

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山口線内は線形も悪く、あまりスピードを出せない区間が多いのですが、少しでも直線が続くと一気に加速!まるで自動車のようにシフトチェンジが頻繁に繰り返されます。緑の森の中を進む車窓はまるで森林浴!そうそう、この列車、先頭車の最前列の席では前面展望を独り占めできます。助手席側1番AB席がオススメですよ。

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途中の峠をこえると、中国地方らしい、赤い石州瓦の家々。JRのポスターで「茜色の町並み」と評されていましたね。

この石州瓦(石見瓦)は、もともと1619年の浜田城の築城の際、御用瓦として焼いたのが始まりとされているとか。当初は素焼きだったものが、やがて表面に銹土(さびつち)を塗った締焼瓦(しめやきがわら)が作られるようになったそうです。その後、登り窯での量産が可能になり、広く普及したそうです。そして、明治10年には、来待釉(きまちゅう)を使ったものが作られます。

この来待釉、松江市宍町の特産である来待石の粉末を使うそうです。来待釉は融解温度が1,000度以上なので、粘りがあって腰が強く高温で焼くことが可能な石見の粘土が合っていたことで、石見焼、そして石州瓦に広く使われるようになったとか。高温で焼くことで堅く丈夫になり、締まって水もれがなく、酸にもアルカリにも強いという特長があります。明治になって、庶民にも瓦葺きの家を建築することが許されるようになると、瓦の需用が増えて、日本海の塩風、凍害にも強い来待釉で焼いた石見瓦の人気が高まりまったことも、この地方の一般的な瓦として広まった要因でしょう。島根県は現在も陶器瓦の生産量で全国2位の地位を守っているそうです。

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山陰の小京都、津和野に到着。いつか、ゆっくり訪れてみたい町です。

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列車は川に沿って軽快に走ります。そして益田市に入ると、目の前がだんだんと開けてきます。そう、この先は日本海!

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益田は飛鳥時代の歌人、柿本人麻呂の終焉の地と伝えられる町でもあります。ホームでは、人麻呂像がお出迎え。彼は草壁皇子の舎人をつとめたのちに石見国の官人となって益田市の沖合い、鴨島で最期を迎えたそうですね。

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益田からは美しい日本海に沿って走ります。窓の外には絶景!

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途中、波子という駅で普通列車に乗り換えます。ホームからは日本海が望めます。穏やかな、いい天気。

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本日の目的地、都野津駅。

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駅前は国道9号線。京都・烏丸五条から440.9kmです。どちらも、自宅から1本の線なのに、直接は来れない。。。ちょっと昔までは直通列車もあったのですがね。

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旧山陰道沿いには趣のある町並みがつづきます。それにしても気持ちの良い青空です。

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今日のお仕事は、島根県立江津高校で進学説明会です。海を望む高台に立つ高校。熱心に話を聴いてくれる、素直な生徒さんたちのおかげで気分良く仕事を終えることができました。わざわざ私の話を長い時間にわたって聞きに来てくれたみなさん、ありがとうございました。受験勉強は大変ですが、がんばってくださいね。

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さて、仕事を終えてタクシーで江津駅まで。運転手さんはお兄さんが京都にいらしたそうで、京都から来たということを告げると、「鈍行でよく遊びに行ったなあ。川下りとかしましたよ!」と。かつては直通列車も走っていたので、私の中でも、山陰はそんなに遠いところ、という気はしません。

駅に向かう途中で江の川に立ち寄ってもらいました。「中国太郎」とも称される、中国地方で一番の川。暴れ川としても有名だそうですが(笑)、淀川に次いで支流が多い川だそうです。

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三江線が分かれている、山陰本線江津駅のホーム。広い構内は、かつては貨物輸送なんかでにぎわっていたことを思わせます。京都駅から450kmほど、でも一度西に向かって山口経由で帰らないと、今日中には家にたどり着けません(泣)

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ふたたび「スーパーおき」で新山口に向かいます。やっぱり2両編成。となりは快速列車に使われている車両。どっちもお金のかかってないデザインですなぁ。

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途中、浜田近くで見かけた立派な木造校舎の学校。

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日本海に沈む夕日を眺めながら、列車は西に向かいます。まさに「トワイライト・エクスプレス」。ほんとに綺麗な車窓です。

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益田からは夕闇迫る山口線を通って中国山地を縦断します。列車からでも川底が見える、美しい水が流れる匹見川。川漁師さんのものと思しき和船がいくつもつながれています。何が採れるのかな?

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新山口から京都までは、来月にはN700系と置き換えられる予定の500系のぞみ50号に乗って帰ります。でもデザインはこっちのほうがやっぱりカッコいいなあ。

ところで新山口駅では駅弁が小さいものを残して売り切れ、車内販売で何か買おうと思ったら、車内販売が回ってきたのは岡山を出てから。食事時間に走る列車で、食堂車も売店も無いのだったら、車内販売くらいこまめに巡回して欲しいものです。少ない人数で一生懸命に巡回されていた方にそんな文句もいえるはずもなく、つくづく、人減らしも度が過ぎたらアカンよなあ、などと思いながら、京都まで。

往復移動時間は合計12時間、疲れましたが、気持ちの良い生徒さんたちのおかげで楽しい出張でした。

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コメント

187系は中間車に運転台を取り付けた様な簡易な雰囲気ですねぇ...まぁこれはこれで良いとは思いますが。「おき」もかつては181系5両ぐらいだったと思うのですが、187系化直前は3両でしたね...地方路線の優等は世代が変わるたびに短編成になりますね。
思えば、京都口の「あさしお」も電車化直前は5両基本でしたが、冬のカニシーズンなどはほぼ毎日7~8連で往時を偲ばせてくれました(懐)

500系、来年からは8連化のうえ「こだま」格下げとなるようですね。昨年辺りには、0系は全廃。RailStarも九州新幹線開業じには「こだま」に転用見込みとか...新幹線の世代交代は早いなぁ

投稿: ごしゅりん | 2007年10月21日 (日) 15時57分

スイマセン、下から2行目「昨年辺りには」のコメントは関係ありません(苦笑)

投稿: ごしゅりん | 2007年10月21日 (日) 15時59分

出張、お疲れさまです。
山陰は車(前車・106)で出雲大社までは行ったことがありますが、遠いですね。
鉄道で行くと岡山経由が最も早いし、さださんが行かれた石見も新山口経由が早いというのは、つくづく山陰のネットワークの無さを感じてしまいます。

ただ、車窓の景色は絶品ですね!
なかなか兵庫県までしか縁のない私ですが、津和野や萩へ行ってみたいといつも思っているこの頃です。

投稿: Takeuchi | 2007年10月21日 (日) 22時32分

>ごしゅりんさん

ちなみに187系のシートはサンダーバードと同じ、運転台とシートの枕カバーはいつもの新快速と同じでした(笑)もはや叶わぬ夢ですが、「出雲」や「山陰」でのんびり旅したいものです。

新幹線の世代交代、早いですね。車両の寿命もありますが、最近の急速な信号システムの更新もそれに拍車をかけているのでしょうね。九州新幹線との相互乗り入れ開始後もレールスターのようなサービスは続けて欲しいものです。

投稿: harada | 2007年10月22日 (月) 10時08分

>Takeuchiさん

いやあ、ほんと車窓は絶品です。トワイライトエクスプレス第2弾をこっちで走らせたらいいのに、と思いますね。京都発、山陰線経由、長崎行き、って感じで。

目に付いたのが、耕作放棄地の多さ。その一方で道路や橋、公共施設はやたら豪華。委託駅の波子駅の前には、立派な水族館、でも人の気配のまったくしない町並み。そして巨大火力発電所。

な~んか、お金の使い途、間違ってませんか?と言いたくなりました。竹下王国で自民党が負けた衝撃も記憶に新しいですが、さもありなん、という気がしました。

美しい自然や町並みという、地域固有の環境資源をまったく有効に使えていないなぁ、と。。。

投稿: harada | 2007年10月22日 (月) 10時12分

出張お疲れ様でした。
先日、大手石州瓦メーカーの倒産が報じられるまで、その瓦を知りませんでしたが、茜色の屋根が並ぶ町並みは美しいですね。
未だにかっこよく、スピードキングである500系がこだま化されるのは少し寂しいですね。うちの子も(意味が分ったのかは不明ですが)少し困惑した感じでした。

投稿: なべぞ | 2007年10月22日 (月) 22時53分

>なべぞさん
あの長~いノーズの500系が、8両で「こだま」で走る、というのはちょっと想像できないですよね(廃車される中間車がもったいない!)。

ただ、乗った感じは、内装もそれなりにくたびれてきており、やはり10年という歳月を感じさせるようになりつつあります。そう思うと0系はじめ、国鉄型車両って質実剛健、とでもいうか、頑丈なんですね。

投稿: harada | 2007年10月23日 (火) 10時35分

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