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2007年3月26日 (月)

春日神社

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春日さん、として親しまれている西院の春日神社。

淳和天皇が退位に伴ない淳和院離宮(別名西院・この付近の地名である西院の由来となった)へ居を移したのに際して、天長10年(833年)にその守護社として創建された神社で、その名前からわかるとおり、奈良の春日大社の分社でもあります。ちなみに春日神、といえば、中臣・藤原家の氏神でもあり、当時の藤原家の絶大な勢力もうかがい知ることができますね。

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来年で鎮座1175年目を迎えるそうで、境内では社務所の修復工事などが行われていました。ちなみに縁結びで有名な嵯峨の野々宮神社は、この春日神社の御旅所です。

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平安時代のこと、淳和天皇の皇女、崇子内親王が疱瘡にかかった時、境内の石が内親王の代わりに疱瘡を生じ、無事に治った、という言い伝えから、以来皇室より病気平癒・無病息災の守り神と崇められてきたとか。

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そしてそれ以来、神前のこの不思議な石は「疱瘡石」と呼ばれ、世の人々は病の平癒を願ってこの石を拝むようになったそうです。都に疫病がはやる前には必ずこの石の表面が濡れた、なんて言い伝えもあります。

また、貞観16年に淳和院で火災が起こった際、危うく難を逃れた正子内親王が避難生活を終えてこの地に戻った際に、「洞裏院が類焼を免れ「無事還り来るは是れまったく神の加護である」とお話しになったことから、後々、旅の安全を祈る「還来信仰」として崇拝されていまて、古くから祈願・御礼に「わらじ奉納」の慣わしがあります。

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社殿の前には「梛石(なぎいし)」という石があります。この石には、旅行する者が撫でて無事に還来成就をなし、厄年の者や病弱者は撫でて厄除、健康の回復、病気平癒を祈る、という習慣があります。石の背後にあるのは、梛(なぎ)の木。言い伝えでは「梛の木、葉厚く竪に筋あり、此の葉を所持すれば災難を免れると守り袋に納む、女人鏡の下に敷けば即ち夫婦の仲むつまじきとなり云々」、つまりこの葉を身につけると「災難除け」になり、また鏡の下に敷くと「夫婦和合」のお守りになるというご利益があります。梛(なぎ)は「凪」に通じ、海上の風波の鎮まることを意味することから起こった信仰でしょうね。

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その隣にあるのは、仁孝天皇御胞衣塚。寛政12年(1800年)に、後の仁孝天皇が御生まれになった際、御所から見て吉方にあたるこの神社に御胞衣(おえな:胎盤、つまりお産の後に出てくる後産)が埋蔵されたそうです。宮中には、御胞衣を吉方にあたる場所に埋蔵し、健やかな成長を祈願する慣わしがあったからだとか。これにちなんで、これにちなみ、安産や子授け、母体の健康、乳幼児の健やかな成育を祈る、信仰の場ともなったそうです。

ちょっと不思議ゾーン、といった感じの春日神社ですが、毎年10月に行われるお祭りは、それはそれは勇壮なものです。ぜひ一度、ご覧になってください。

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コメント

初めてお邪魔します。
西院春日神社の氏子です。氏神さんの紹介をしていただき「西院っ子」としてとってもうれしです。
ところで「嵯峨の野宮神社」と「西院春日神社」は「無関係」です。御旅所の「野々宮神社」は正式には「西四条斎宮 西院野々宮神社」で、四条通西小路を下がった所(四条中学の西)です。平安時代にいくつもつくられた「野々宮」「野宮」のなかで「文献上」その場所が特定できる「野々宮」として唯一の場所で、「野々宮」(野宮)という名称の「発祥の地」です。
 今では「嵯峨・嵐山」の土地柄「野宮神社」(西四条斎宮は『野々宮』)が有名になり、「ののみや」=「野宮神社」というイメージが強いですが・・・・・

投稿: 西院っ子 | 2007年6月10日 (日) 00時55分

>西院っ子さん
コメント、ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします m(__)m

野々宮の件、失礼いたしました。いやいや、お恥ずかしい限りです。野宮、というのは、外(=野)にある宮→「御旅所」、ということになるのでしょうか。

春日さんのお神輿も勇壮でいいものですね!私も八坂さんのお神輿を担ぎに行かせてもらっていますが、なんというか、楽しいものですね!

投稿: harada | 2007年6月11日 (月) 10時38分

祇園さんのお神輿を担がれるんですか。
お宮の(西院春日)の権禰宜さんも以前、八坂さんに勤めたはった関係で毎年担ぎに行ったはります。
その権禰宜さんに聞いたところ、「宮」=「御旅所」ではなく、「野」(外)の「宮」(皇族のお住まい)ということらしいです。
御旅所=神さんの別荘みたいなもの?で
 西院春日神社の場合、お祭りのときだけ「西院春日の神さん」が「西院野々宮の神さん」から「野々宮神社」を「別荘」として「借りはる」んだそうです。
 ちなみに、祇園さんは「自前の別荘」だそうです。

 西院のお神輿も担ぎに来て下さい。

 

投稿: 西院っ子 | 2007年6月18日 (月) 14時49分

祇園さんのお旅所は、四条寺町にありますね。あちらは自前の別荘、だったんですか!(笑)

西院という地名も、西にある院、あるいは齋院から来ている、と聞きましたが、いろいろいわれがあって、面白いですね。

お神輿はどうやったら担がせてもらえるんですか?って、仕事の予感たっぷりですが、その時期は(笑)

投稿: harada | 2007年6月18日 (月) 15時26分

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